ベトナム企業の給与・社会保険の実務ポイント

はじめに

ベトナムでの事業運営において「給与と社会保険の取り扱い」は、労務管理の核心です。
日本とは異なるルールや慣習が多く、正しく理解しないと罰則や
従業員トラブルにつながります。
本記事では、日系企業が特に注意すべき給与・社会保険に関する4つのポイントを解説します。


■給与はベトナムドン建てが原則

ベトナム労働法・外為規制では、給与の支払いはベトナムドン(VND)建てが原則です。
一部の外資企業では「USD払い」を希望する従業員もいますが、
法的には認められていません。

👉 実務では以下のケースが一般的:

-外国人駐在員:給与の一部を本国送金(USD/JPY)、現地分を
VNDで支給
-現地従業員:全額をVNDで支給

この「二重支給」のバランスを誤ると、外貨規制違反や税務リスクが発生するため注意が必要です。


■外国人従業員も社会保険加入が義務(条件あり)

2018年以降、ベトナムでは外国人労働者にも社会保険加入が義務化されました。

加入条件は以下の通り:
-労働許可証(ワークパーミット)を有している
-契約期間が1年以上

加入対象となる保険:
-年金保険(Retirement & Survivorship)
-傷病保険(Sickness & Maternity)
-労災保険(Occupational Accident & Disease)

ただし、試用期間中や短期契約の外国人は加入対象外となります。


■ボーナスは慣習ではなく契約ベース

日本企業に多い「年2回の賞与(ボーナス)」は、ベトナムでは慣習ではありません。
労働契約や就業規則に明記がなければ、支給義務は発生しません。

👉 よくあるトラブル例:
-「日本と同じようにボーナスがもらえる」と従業員が誤解
– 契約書に賞与条件を明記しておらず、支給を巡って紛争化

対策:ボーナス支給の有無、算定基準、支給時期を契約書・就業
規則に必ず明記する。


■退職金ではなく「解雇
補償・有給精算」が重要

日本のような「退職金制度」はベトナムには存在しません。
代わりに重要なのが 解雇補償と未使用有給休暇の清算 です。

-解雇補償:勤続1年以上の従業員を解雇する場合、労働法に基づき補償金の支払いが必要。
-有給休暇:退職時に未使用分があれば、給与換算して清算する義務がある。

この点を見落とすと、労働局や裁判で会社側が不利になるケースが多いです。


まとめ

ベトナムでの給与・社会保険管理は、日本とは大きく異なるルールに基づきます。

-給与は原則ベトナムドン建て
-外国人も条件を満たせば社会保険加入が必須
-ボーナスは慣習ではなく契約に基づく
-退職時は「解雇補償」と「未使用有給の清算」が義務

これらを正しく理解し、契約書・就業規則に反映することが、労務リスクを避ける最大のポイントです。


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